摘み入れ地点

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Google Cloud Skills Boostのオンライン体験プログラムに参加しました

まとめ

  • GCP(特にBigQuery)の勉強がしたかったのでGoogle Cloud Skills Boostのオンライン体験プログラムに参加した。めっちゃよかった。
    • 一時的に本物のインスタンスを作ることができ、とても実践的
    • Googleの知らない機能を知る良い機会になった
  • 試験(チャレンジラボ)は自分には結構難しかったので覚悟した方がいい

参加しました

以下プログラムに参加してきたので感想を書いておく。上記したとおり参加してめっちゃよかった。今後同等の機会があり、もし参加するか迷っている人は是非参加すると良いと思う。

developers-jp.googleblog.com

Google Cloud Skills Boostの概要

Google Cloud Skills Boostとは、Google Cloudの各種サービスの使い方が学習ができるサイトのことである。

cloud.google.com

上記ページによると2021年の秋ごろリリースされたばかりで、以前はQwiklabsという名前だったらしい。

このサイトの一番の特徴は、一時的に生成されたGoogleアカウントを使い各種サービスを実際に作成・操作・削除することができるところにある。

時間は限られているものの、サーバを立てたり、その手前にロードバランサーを置いたりといったことができる。なんなら計算機クラスタを作ることもできる。そのため、とにかく実践的であり、即効性がある内容が勉強できる。

しかも、自分が見ている限りだいたい全部日本語対応済みである。ありがたい。

これは完全に余談。自分は企画職で非エンジニアなのだが、そんな自分でも手順に従って自宅のブラウザからアクセスできるサーバを立ち上げることができた。一時的とはいえ、本物の自分のサーバがあるのはなんだかちょっと感動であった。

学習できる内容

このサイトで学習できる内容はめちゃくちゃたくさんある。

自分は触らなかったが、インフラはもちろん、データサイエンスや機械学習、セキュリティなどもあるので、このサイトを使うか悩んでいる人は以下リンクから事前に確認すると良い。

Learning Paths | Google Cloud Skills Boost

Catalog | Google Cloud Skills Boost

また、一部は無料で学習することもできるので、実際に触って試してみるのもよいと思う。以下は自分のクリアしたラボ(要は授業)は無料で実際にデータテーブルを作成してBigQueryを叩くことができるというもの。(こういうのあるのもっと早く知りたかったというのが本音……)

Exploring Your Ecommerce Dataset with SQL in Google BigQuery | Google Cloud Skills Boost

ちなみに、参加した体験プログラムは1ヶ月限定でこのサイトを無料で利用できるものだったが、自分が修了できたアクティビティ(要は課程*1)は4つだけだった。全部やるのは相当時間がかかると思う。

参加してみて予想外に良かったのが知らなかったGoogleサービスの使い方を学習できたこと。自分の場合、特にGAS(Google App Script)をデプロイするツールの存在が知れたのはめちゃくちゃ嬉しく、今後必ず使おうと思った。また、Big QueryのデータテーブルからGoogleのサービスだけでグラフを描画できるのを知ったときは、簡単なビューだけならRe:dashすら不要なのか!なんてニコニコしてしまった。おそらくエンジニアの方々ならば、もっとたくさんの学び、そしてそれを活かせる場面があるのではないかと思う。

修了の難易度はそれなりに高い

ちゃんと自分で事前に勉強しないと修了できないと思った。

www.cloudskillsboost.google

自分は上記アクティビティを修了したのだが、途中までは設定されている問題が簡単でスラスラ解ける。記載されたクエリ/コマンドをコピペ、あるいちょっといじるぐらいなので、おそらく誰でもできると思う。

だが最後のチャレンジラボはいわゆるテストであり、実際にクエリ/コマンドを書いたり読み解いたりする必要がある。当然、これまで学習した内容が理解できていないと解くことができない。しかも問題の内容は試験の度に動的に変化する。BigQueryの問題の場合、集計する日付を変更するといった簡単な物だったが、それでもコピペでクリアできないのは確か。

また、チャレンジラボはやり直しができるものの他のラボと同様に制限時間がある。ただし、この制限時間外でも問題を見ておくことができる。そのため、自分は事前にテストの問題を読んで答えとなるクエリをメモしておき、すべて書き終えてから試験に臨んだ。

だが、正直なところ事前に問題が読めることを前提に作られているのではないかと思うぐらい難しかった。問題を事前に見ていても普通に間違える。何度も挑戦できると分かっていても問題に全部正解するまでに制限時間の半分以上もかかった。事前準備せずに制限時間内で一発で全部解ききれるのはもともと理解しているプロの方々だけなんじゃないかと思う。

しかも、問題によってはそのアクティビティで出てきていないような知識を要求されることもある。正直これには苦労した。試験問題で急にBigQueryのLAG関数なるものが使われているクエリが出てきた時、見たことが無い関数だったのでびっくりした。だが、これも事前にテストの問題が読めるからこそ、あえて設定した難易度なのではないかと思う。

以上より、事前にググって自学できる人じゃないと課程を修了できない可能性があることは明記しておく。最初から飛ばさず順々にやっていたからテストもクリアできるっしょ、みたいなノリでやると痛い目を見ることになる。というか痛い目を見た人がここにいる。

といっても、この記事をこの部分まで読んでいる方はそういうことができる方だと思うので全く問題無いと思う。また、実際に開発する際もググってコンソールに戻ってを繰り返すことになるので、自分はこの過程まで含めて実践的で良いと思った。

解答が当たっていても間違い扱いされたことがあった(がチャットサポートはめっちゃ早くて日本語OKで助かった)

あくまで自分がやった際なので再現性があるかは分からないが。

特定のチャレンジラボの問題がコマンド実行後もずっと間違い扱いになり苦労したことがあった。結局その問題はチャレンジラボに再挑戦し、コマンド実行後に数分時間をおいたら正解扱いになった。今回の体験プログラムの参加者Slackでも同じところでハマっていた方がいたので、なんらかあるのだと思う。ちなみにその問題以降はそのような事象は起きなかった。だが、あらためてチャレンジラボに挑戦する際は事前にちゃんと準備しておいた方がよいと書いておく。

また、その間違い扱いになり続けた際、本当にどうしようもなくて困ったのでチャットでGoogleにサポートを求めた。すると制限時間があるからか数分で返事が来た。めちゃ早い。しかもこのチャットサポートも日本語OKでめちゃくちゃ助かった。日本人に優しいサイトで本当に助かる。

また参加できたら参加したい

以上、あくまで非エンジニア視点での感想だったが、誰かの参考になれば幸い。自分は総じて参加して良かったと思っている。

www.cloudskillsboost.google

上記リンクの通り、このサイトを利用するのにかかる金額は(2022/07/02現在)月額29ドルである。今円安なので月額ざっくり4000円いかないぐらいである。正直自分はパッと聞いた時は高く感じたのだが、よくよく考えなおすとそうでもないと思った。

厚めの技術書一冊分と考えれば出せない金額ではないし、(もちろん恣意的にはNGなのだが)月に一定額でやらかしても大丈夫な環境でインスタンスを立て放題だと考えると、むしろ安いと感じる人もいると思う。ちなみに自分は費用を気にせずBigQueryを叩きまくって失敗しまくることができたので大満足だった。

また、修了したことは外部リンクで確認できるため、資格ほどではなくともアピールにはなる。試しに自分が修了した証をここにリンクとして残してみる。

このような無料体験プログラムはこれまでにも何回か開催されているようなので、もし機会があったら是非。

*1:試験があるものと無いものがある。自分は試験があるアクティビティ2つ、試験がないアクティビティ2つを修了した